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タイトル

赤松080604
ジャックの豆の木

制作年月

2008年11月

サイズ・素材

h345cm/φ70cm
赤松、石膏、水性ステイン、
ポリプレマー

Photo

野川公園
ギャラリーLEDECO
撮影・富澤享

コメント

 この赤松は 樹齢67年 幹の高さは 10mを超す大木でした。このような大木を貰うことが出来ると 私は できるだけその木の大きさを生かして ものを作りたいと思います。しかし 実際には 展示空間や 完成後の保管のことを考えて いつも ほどほどの大きさの制作をしています。
 ところが 2008年ギャラリーLEDECOでの個展の時 私は会場を眺めながら 思いました。このギャラリーの天井の高さを生かした展示をしてみたいと。そして作ったのが この「ジャックの豆の木」です。
 お母さんの投げ捨てた豆が 一夜にして天まで届く木に成長するのは 童話「ジャックと豆の木」の中だけのお話ですが 会場を訪れた人が 作品の高さを見て 同じような驚きを感じるような作品を作ってみようと思いました。

 さて 実際の制作ですが 伐採されてから10年以上も置いておいたため カミキリムシが 中を縦横無尽に食い荒らし そこから更に小さな虫が入り込み 加えて腐朽菌によってシラタの部分が かなり朽ちていました。
 私は 木を掘ることで 木の時間を辿っていますが 今回は 虫の穴や朽ちた部分と対峙することで 図らずも 切り倒された後の木の時間とも 対峙することになりました。

 この作品の膨らみの中には この木が10歳の時の芯が 10歳の時の表情を見せながら 芯を貫いています。そしてその芯からは その当時の枝が その当時のまま伸びています。

 


2008.12 東京都野川公園 photo 富澤享

 


2008.12 東京都野川公園 photo 富澤享

 


2008.12 東京都野川公園 photo 富澤享

 

2008.12 東京都野川公園 photo 富澤享

 

2009.04 渋谷ギャラリーLEDECO photo 富澤享

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