| 朝のジョギングは 反対方向の下流へ走った。伏見を目差したが3kmでは伏見には届かなかった。走り終えて鴨川沿いを歩いていると 9条大橋の川原に高く積まれた石積みを発見。まるでモニュメントのように佇んでいる。
午前中は 龍安寺へ行った。龍安寺の石庭は あまりにも有名で 画像も情報も至る所に散乱している。いつしか見たことのある場所、行ったことのある場所の様な錯角に陥ることがある。あるいは 一度は訪れたかも知れない。そんなことはともかく またあの空間をこの目で見たくなったので 自転車で出かけた。自転車をこぎ始めたは良いが さすがに龍安寺は遠かった。晴天で気温もドンドンと上がり汗だくで自転車を漕ぐはめになる。
龍安寺は 周辺の山全体が庭園の一部である。新緑の回廊を歩き庫裏に入り そこに佇むと 時間と自然の法に包まれたような気持ちになる。ここにあるもの全てが時間と自然が育んだ物ばかりであることのすごさ。陳腐さがないすごさ。
龍安寺からの帰り 楽美術館を訪れた。楽焼きの美術館。長次郎から脈々と楽茶碗を焼続けている窯元。あの簡潔さ、あの完成度、理論的な形ではなく 掌という宇宙が作り出した茶碗という宇宙、言葉にしようとすればするほど 素朴さが損なわれてしまう。あの長次郎をよしとした人たちの感性のすごさ。しばし暗がりの中で茶碗の形に心奪われた後、画廊へ出勤した。 |
