芯から突き出した2本の枝は 「どうせ若い枝だから 芯にたどり着く前にさっさと無くなってしまうだろう」と思っていたのですが どうしてどうして しっかりとした太さで モッコクがまだ若い頃に発生した枝でした。モッコクの枝を彫るときは 慎重に年輪を確かめながら彫らないと 途中で 彫り込んでしまう危険性があるということです。
それに加えて モッコクは 掘り進むにつれて 年輪が判別しにくくなります。つまり モッコクの木部は 彫り込まれて空気に触れることで ほんの少し白く呆ける。赤の鮮明な色が 空気に触れて少し白っぽく変色する。年輪が白なので 判別しづらくなるというわけです。
さて モッコク091111もほぼ形が出来ました。小さな木片のその内部にも その木の営みが刻々と刻まれており 時間経過を読み取れる面白さがありました。
モッコクを終えて また ケヤキの股で次の作品を作り始める。股 股を彫る。
元口にカンナを掛けて 年輪を数えると15年あります。若い枝の股です。 |