2002/03/13
|
炉縁
|
話は前後しますが、炉縁には、古くなって解体した建物の柱や梁などの廃材から作る場合があります。その材が歴史的な建築物のものだったりすると 炉縁の価値も上がるそうです。
さて、今回の材料ですが、昨日の画像でお分かりの通り廃材です。10年前まで長屋門の梁として使われていた松です。その家が建てられてから解体されるまで100年以上経っているはずです。だからこの松は100年以上前の木ということです。長屋門の梁としての役目を終え、再びこうして新しい材料として削りだすと 松独特のジワッとしたヤニっぽさがあり そして松ヤニの香りがプーンとしてきます。しっかりとしています。木が大きな塊から時間とともに小さな木っ端へと姿を変えながらも材料として使われ続け、最後に燃料として燃える。物に対してそんな接し方をしていた時代がついさっきまであったのです。
さて、木組みです。たとえばこのホゾですが 2本のホゾの根本にもう1段ホゾがつきます。昇降盤や丸鋸盤で一気にいくわけにはいきません。鋸でホゾを切った後、根本のホゾを鑿で作ります。 |
|
|
|
|
|
|