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シマヅヨウ彫刻展 京都「生き物」 

The feeling of Creature

「生き物の感じ」

Gallery Maronie

2020年4月7日(火)〜12日(日)
12:00am~7:00pm (最終日6:00pm)

 

 DM、HP、FBなどで告知させていただいたシマヅヨウ彫刻展 京都 「生き物の感じ」を中止いたします。
 本日4月5日、朝7時、テレビのニュースを見ながら 個展搬入の出発へ向けての最終準備をしていました。
 日々刻々と増え続ける東京の感染者数が ニュースから流れていたとき、84歳の母親から電話がありました。
「東京、すごいことになっとるな。どないすんねん。ほんまにやるんかいな。」
兵庫の田舎にいる母にしてみれば、東京のニュースは、まさにオーバーシュートの状態に見えるのかも知れません。その時の私は、母に続行を伝え電話を切りました。
  しかし、その後、ジワジワと恐怖感がこみ上げてきました。 今私たちはもっと危機感を持たなければならないのに、校外とはいえ 東京にすんでいることで、東京のニュースに慣れてしまい、その事が 今の感染者数の増加につながっているのではないか。
ニューヨークや、フランスのように外出禁止令が出るまでは、まだ余裕だと思っているのではないか?

私自身も「自粛」しなければ。と思いつつも、
「展覧会は、もう半年も前に決まっていることなのだから。今、中止にしたらキャンセル料当然取られるし。」
「このコロナで死んでも、最後の最後まで発表にこだわった証だから」とか。
そんなことを考えながら、自粛について 考えようとしていませんでした。

「自粛」とは、自ら慎むことだ。キャンセル料も画廊への迷惑も全て自分で引き受けてそして慎むことが、自粛なのではないか?
「早く政府が緊急事態宣言を出してくれないかな。そうすればキャンセルしやすいのに。」
そんな風に思っている自分が 確かにいました。
それは、自粛ではなく、国に強制されることを待っているに過ぎない。
私の大っ嫌いな現政権に 自分の行動を委ねていたなんて。
みんながやっているから、私もやります。
みんなが出歩いているから 私もちょっとぐらい出歩いてもいい。
だから、みんなが止めるまで 私もやる。
それでは、自粛にならないな。

そして何より 私が出歩くことで 私の感染だけでなく、家族、私と会った人すべてがその感染リスクを負うことになる。
そして、この新型コロナは終わらない。

1時間後 ギャラリーマロニエのオーナーに電話し中止を伝えました。そして、FBに中止を書き込みました

これでもう、後には戻りません。

残ったDMに中止のシールを貼って、宛名を書き中止の手紙を出しました。
おいでいただく前に見ていただければ良いのですが。

今回の展覧会を気に掛けて下さった皆様には、本当に申し訳ありません。
どうぞ、次回の展覧会でお会いできることを願いつつ ご報告させていただきます。

そして次の展覧会に向けて またスタートします。

2020年4月5日 作者記  

 

今回のテーマは生き物です。
 しかし 今 世界中に感染が広がっている新型コロナによって、生き物についての観念が 3ヶ月前とは 全く別物になってしまったことに自分で気付いています。
  ウイルスの感染拡大という未曾有の大惨事の中で 日々を暮らしながら 私という生き物が 何を考え どう行動したか 何を感じ どう思ったのかを 素直に見つめながら 日々の制作を続けています。
  この時期に 展覧会を開催することについては いろんな考え方がありますが、一つの考え方としては、表現者の端くれとして 私はまだ感染せずに生きていられることを感謝し そしてまだ発表できる余力がある限り、作ったものを発表する。
  それが今の私にとっての最善の方法だと思います。  
  皆様 どうぞ、自分を過信せず、生き物としての命を大切になさって下さい。
  そしてどうぞ、ぎゃらりーマロニエにお越し下さい。

2020年4月 作者記

 

 

展覧会終了後 展示風景を掲載します。

 

 

     
     
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