トップページwhat`s new?制作現場作品ファイル道具三昧ナリの木about memail展覧会その他

 

2012/10/05

朽木121004

 朽ちた木の表層は すべて朽ちていて ただもう朽ちた状態である。つまり言葉は汚いが きたなくてはかなくて最終的なのである。そして形状がどんどんと崩れてしまうので それは作品としては ある程度崩しきってしまった方が扱いやすいと思う。だから崩れる部分をくずすのだけれど 何で崩すかをあれやこれやと考えながら崩している。やはり玄翁が 崩れ方が自然で好ましいのだけれど ただひたすら叩くだけでなかなかはかどらない。そこで鑿を使ってみたり 臼彫りを使ってみたり 先切り金槌ではつってみたりしながら 朽ちた部分を相手にしている。そして玄翁で崩したり 鑿で剥がしたりする度にムカデが飛び出してきたり、幼虫が寝ていたりする。虫たちにとって私はまさにデストロイヤーでしかない。
 朽ちた部分をある程度崩したら 鑿で朽ちと生きの中間の状態になってくる。この部分は 白色に朽ちてはいるけれど 硬さとしては 生きているのと同じように硬い部分である。

inserted by FC2 system