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2012/09/16

朽木120714

 他の仕事のために1週間制作できなかったが ここ2日制作に没頭した。そうすることでこの作品の大まかな形が見えてきた。 特に中の芯の周りの肉を削り込むことで芯が姿を見せた。そして感じたことは 芯が見えそうで見えなかった状態の方が 視覚的に軟らかい感じがするということ。軟らかいとは つまり曖昧ということ。どうなるか分からない期待感のある状態。 芯がハッキリすればするほど 視覚的にきつい感じがしてくる。それは 感覚の逃げ場がなくなってきた証拠かも知れない。 見る側の感覚が遊べる、想像力をいろいろに膨らませられる状態が 作品としては好ましい状況なのかも知れない。
 しかし全体的には 木の感覚的な形に流された状態に陥っている。山桜を作ったときの状態。 ぶよぶよとした言葉にならない曖昧さ。 曲面を数式に近い状態 あるいは コンセプトに従って削り込む。 例えばy×y =2xの放物線、あるいは コンセプト。 必ずしも完全な数式を持ち出さなくても良いが 削り込んだ曲面がそれを感じさせる状態になっていたい。 その事で どっしりと形態が安定する。視覚を安定させるポイントになる。 要するに 今の状態は 丸太の状態から抜け出していないのである。外の形態を朽ちた状態を持った何かにしなければならない思う。 しかし、ここでこの作品は 一旦置いて 最初の作品に戻る。最初の作品は この作品以上に丸太状態だから。


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