漠然と株全体の事を考えると その道のりの遠さに嫌気が差してしまうが 具体的な彫るべき肉を意識して その場所に合った細い鑿に持ち替えて 彫っていけば 作業は思いの外はかどり そして彫ることが楽しくなってくる。つまり年輪の中に意識を没入させることが出来る。この日の具体的な彫るべき肉はヌとルの根元の肉である。