次の制作を始める。皮を剥いて表面をグラインダーで均す。前回と同じ色で着色し、ストーブの側で乾燥させた。それから 二つの元木口を極浅丸で削って均し その年輪を数えた。太い方が20年、細い方が 12年の年輪を持っている。着色の前に 年輪を数えた方がよい。せっかく着色した木口を削り直すことになるからだ。
さて そのあと、細い根の末木口から芯を彫り始めて 今、二つの根が結合する部分に至る。年輪が密集していて正確に数えられないが 結合したと思われる部分の年輪を数えると それは表層から3〜4年前の年輪だった。二つの根が接した部分に 太い方の形成層がうえから覆い被さるようにして 細い方の形成層と融合したようだ。接合部分の中には 根の樹皮とそれらの間の土が そのまま残っている。
根が結合するには 3年から4年の歳月を要するということがわかる。もっと長い歳月を要するようなイメージもするし、案外あっという間に結合してしまうとも感じられる。 |