掘り進むにつれて １本目の根は 実は8本目の根元から発生した根とその他の2本の根が集まって出来た根であることが 分かってきた。その8本目から派生した根を 37年目の年輪にそって 根元から末切り口の先端まで辿る。なぜ 37年目にしたかというと 40年目だと細すぎるか あるいはまだ発生していない可能性があるからだ。 ところで 根っこというのは 私がこれまでの制作で枝や幹の中に見てきた形とは違い 根っこには独特の表情や形があって 実に面白い。その特徴の一つは 根は分岐すると必ずその先で皮を巻き込み その皮と皮の間に土や小石を挟んでいるということだ。 さて 最初は 直ぐに疲れて 集中できなかった私も 最近になって 一日玄翁を振るっても 集中できるようになってきた。そして その頃には 掌の豆もちょうど硬くなってきているのだ。
