一番長い根の上面を 26年目の年輪にそって彫りだし 左回りに次の枝に移っていく。まず 切り株を26年目の年輪で彫り出したら 年輪に沿って下へ彫り 次の根の上面を先端まで 26年目の年輪で彫り出す。 今回は 表層を株の下半分に残し 上半分に このケヤキの若かりし頃の姿を彫り出す予定である。とにかく 根っこを彫るのは 初めてのことなので 切り株が どんな姿を見せるのか 全く予想がつかない。ひたすら年輪を追いかけ 年輪を遡るしかない。とはいうものの 根は 枝や幹と違って 緻密でかたい。その硬さに 玄翁を振るう体がなじめずに 彫ることになかなか集中できないでいる。
