知り合いの知り合いのお宅の庭の枝垂れ桜が かなり大きく成長し 伐採したいのだか ただ切ってしまっては 木に申し訳ないような気がする。もし 何かに使っていただけるのなら そういう人に伐採して貰いたい。そんな相談を 知り合いから受けた。そこで私は 目黒区へその枝垂れ桜を下見に行った。
そういう木に対するほんの少しの思いやりが 私とその人を繋ぎ 結果として それが作品となる。私としては 作品にそういう物語性があることを望んでいる。望んではいるのだが いざ伐採ということになると 時間の事や 経費のことで なかなか思い切れない。そういう 現実的な条件を打ち負かすようなパッションというか モチベーションというか 強い気持ちが無いことには 引き受けることをためらってしまう。
そして あれこれ悩んだ挙げ句、伐採することにした。一つは目黒という場所。青梅から目黒まで 一本のしだれ桜を わざわざ伐採に行くそのあほらしさが気に入った。そしてもう一つは 伐採の難しさ。周りに他の植木があるために 倒せない。上から順番に降ろしていかなければならない。そういう作業にじっくりと1人で取り組んでみたいと思った。
さて、目黒からの帰りにホームセンターで足場用パイプを数本と連結クランプを買って帰った。根っこを彫刻するための台座を準備するためである。足場パイプなら根っこの大きさに合わせて大きさや位置を変えられる。根っこの大きさに合わせて パイプを組み 根っこを載せてみた。ぐらつきが無いように横パイプを調節して台座を完成させる。
時間があったので 根を洗った。 |