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2010/01/17

ケヤキ100109

 先枝の先の形を整える。長さの短い円錐形にして 辺と芯をつなぐ肉を小さく削り込んでいく。元枝の芯の周りの肉をけずり落としてしまった今となっては この先端に叩き鑿を入れるのは なんとも至難の業になってしまった。つまりクランプで固定しても 固定しきれず ぐらついた状態で鑿をいれることになり 小さい鑿ですこしずつ削り込んでいくしかない。それが実に時間が掛かる。元の枝の肉を彫り込んでしまう前に しっかりと先端の形を決めてしまい しっかりと固定できる状態で鑿を入れておきたかった。
 とは言え なんとか先端の形を整えて また 元の枝の その付け根部分を彫り込んで 芯の形を彫り出していく。芯を細くして 更に根元を彫り込んでいくと 頭を留められてしまった幹からひょろひょろと枝を伸ばし始めた頃の姿になっていく。その姿が スリット越しに見える状況が 何とも魅力的に感じられるようになってきた。
 こうして 枝の部分の形が出来上がってくると 幹が入っていた元の部分の円柱形が なんとも不釣り合いに思えてくる。この円柱の形をくずして 枝部分にあった形に作りかえることと もう一本の枝のコブをどのように形にするかを考えなければならない。

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