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2010/01/09

ケヤキ091224
ケヤキ100109

 形成が最終段階に入ってくると 作品に対して いろんな思いが頭を過ぎる。
「木の形が強すぎる。もっと人工的な形を入れれば良かった。」とか、
「鑿痕が目立ちすぎる。」とか、
「枝の表情も大きい。枝分かれが複雑で 木の形をさらに際だたせている。」とか
「スリットのイメージがもう少し欲しかった。」などなど。
 とりあえず 辺の裏を削り込み 表層から4年目の年輪で揃えていく。それから 先端の枝のその先の枝が 2本同じ長さで揃っていたのを 一本短くして この作品の形成を終える。

 次の作品の年輪を数える。何とも不可解な形の木。頭を留められた幹の先端から枝が出た部分。幹の部分が約31年の年輪を持っている。幹の頭が留められるまで約19年、そこから枝が芽吹いて約12年の年輪を刻んだようだ。
 頭を留められた幹の先端は 形成層がその木口に覆い被さろうとしている。頭を留められるまでの最初の19年は 枯れて黒く変色し 既に朽ちている。
 先端の2本の枝の木口を数えると 表層から7年まではハッキリと数えられるが その中が不鮮明で数えられない。おそらく11年ぐらいの年輪を持っているのではないだろうか。
 幹の元木口の年輪が 19年目以降 ものすごく年輪が詰まっていて 何とか12年ほどかぞえられるので おそらくその約12年で この枝が 成長したと考えられる。

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