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2008/06/26

赤松080604

 仕事場の大家さんが 松の木を見て言いました。「これは またずいぶんボロボロだね。これじゃあ、芸術作品はつくれないよ。やっぱり 良い作品は 良い材料からだ。でも もったいないんだよな。自分のそばに長く置いていた材料は もったいなくて捨てられない。間伐なんかも そうだよ。山主は 苗木を植えて何十年も掛けて大きくするから もったいなくて間伐できない。だから間伐は 山主がやっちゃダメ。人に頼む。」と まあ ボロボロの松の木の話が いつしか間伐の話にまで発展したのでした。 なぜそんなに話が長くなったかって? そりゃあ、今枝打ちをしているからです。
 それにしても 大家さんは 痛いところをついてくる。実際 私も思っていたのです。「これはひどい。作品になるだろうか? なったとしても ボロボロ?」と しばらく考え込んでしまいました。けれどしばらくして 心が決まりました。芸術品、美術品を作ろうとしているのか? 木とかかわろうとしているのか? どの立場で制作するかで 材料に対する扱い方が自ずと決まってくる。 などと かっこいいこと言ってみても やっぱり ボロボロ。

 

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