2007/10/07

石器制作技術の実演

　「誰もができた石器作り」の第3回講座は「石器製作技術の実演ー打割りによる石器作り」です。この講座では　最終回に多摩川の川原で　参加者が実際に敲打という技法で石斧を製作しますが　それに先立ちこの日は　考古学者の大沼克彦氏による打ち割り技法による黒曜石の石刃の製作実演を見せていただきました。さて　その技術たるや　古代人恐るべしです。なにがって？　黒曜石の塊から　カッターナイフのような刃を作り出してしまうのですから。最初は　石で黒曜石を叩くというか　剥がすというか。ハンマーとなる石を　ぶつけるというより擦り当てる様な感じ。すると薄く破片が剥がれ落ちる。それをくり返して　同じ形状の破片が取れるように　黒曜石を変形していく。そしてその形態になったら　今度は　シカの角や硬木を押し当てながら　ペリッと　薄い石刃を剥がし取っていく。大胆且つ繊細な作業です。