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2005/10/14

半田小学校のエノキ

 穴の輪郭を全部切り終えた。次は第1口から始めて右回りにそれぞれの開口部を掘っていきます。木ポジットコアドリルで輪郭線を更に深く掘り込んだ後 その部分をノミではつって木部を掘る。ドリルの深さまでノミで掘ったらまたドリルで輪郭を掘る。
 ところでこの木ポジットドリル。実に優れたホールソーだと思いますが、ただ1点 カッターが木部に深く入り込むと 切りくずが抜けにくくなり そのため摩擦で回転にブレーキが掛かってしまう。そうなると一旦 カッターを抜いて切りくずを出さねばならないのですが それがすんなり抜けてくれない。だから切りくずが切断面とカッターのボディーの隙間に貯まらないように ちょっと切れたかと思うとカッターを抜き 切りくずが出たかと思うとまた強く押し当て木部を切り それをくり返しながら深く深くカッターを挿入させていく。そうはいってもカッターの先端が5cmも入れば そうあがいても回転しなくなってしまう。そうなったら ノミではつって内部を取り除くのです。そのようにして それぞれの開口部が約10cmの深さに掘れたところで一度年輪を数えてみる。
 第3口の年輪は 約30年前まで掘り進んでいる。30数年前といえば私がまだ小学校でこのエノキを見ていた頃の年輪である。つまりその当時私は 今目の前にあるエノキより 約20cmも細いエノキを見ていたのだ。そう思うと妙に感慨深い。
 第1口の中は 木目が入り組んでいて巻き込んだ樹皮が見えている。節目らしきものも現れた。
 


第3口 年輪


第3口と第4口


第2口と第3口


第1口


第1口の中の表情


第1口の中の節目

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