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2004/02/10

たばこ盆の更生
赤松927

 たばこ盆というものが 使われていたのは おそらく紙巻きタバコやマッチが普及する以前のことだと思います。キセルに刻みタバコの葉を詰めて喫煙した頃の道具です。 たばこ盆には 竹の筒と小さな磁器の器が載っています。
 
  もう使われなくなったたばこ盆が 側板が壊れてバラバラになり ある家の屋根裏の奥で埃を被り 焼くなり捨てるなり どうとでもしろと言わんばかりに 打っちゃってありました。
 そのたばこ盆を その家のお婆さんが
「このたばこ盆、何とか更生させて もう一度人前に出してやれないでしょうか?」と 相談を持ちかけてきました。
 
 私には それを更生させようという老女の意図が計りかねるほど それはぼろぼろでした。
作りに凝ったところがあるようにも思えません。ただケヤキの漆塗りであることから ひょっとしたら、なにか謂われがあるのかもしれません。
 とにかく、そのお婆さんには、昔からお世話になっています。「なんとか、やってみましょう」と 引き受けたものの・・・。
 まず、分解して、漆を全部派がします。
分解している最中に 底板が割れてしまったので ボンドで接ぎ合わせます。
 このたばこ盆、竹釘だけで組んであったようです。
 
 たばこ盆に一区切りつけて 赤松の制作です。塊の中の芯の周辺を掘ります。
 

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